CARE NOTE介護のノート
ステップアップの第一歩「介護職員初任者研修」とは?
介護業界キャリアアップの道介護の仕事に就くには「やりたい!」という気持ちさえあれば、経験や資格は不要です。
でも、資格を持っていると、できることが広がり、より仕事の質を上げることができ、待遇の向上や将来のキャリアアップにもつながっていきます。
今回は、介護のステップアップへの第一歩となる「介護職員初任者研修」をご紹介しましょう。
介護職員初任者研修って何?
厚生労働省によると「介護に携わる者が、業務を遂行する上で最低限の知識・技術とそれを実践する際の考え方のプロセスを身につけ、基本的な介護業務を行うことができるようにすること」を目的とした資格です。
130時間の研修を終えた後、試験に合格すると取得できます。
資格取得のメリットは?
「資格がなくても介護ができるのなら、いらないのでは?」と考える方もいらっしゃいますが、資格の有無によってできること・自分の将来が変わってきます。
資格取得のメリット
-
正しい知識技術が身につき、自信を持って利用者に接することができる
エビデンスに裏付けられた正しい技術だけではなく、人の心身の仕組みや老化のメカニズムなどの基本をしっかり理解することができます。
-
要介護者の身体介護・訪問介護などが可能になり、主体的に働くことができる
食事・排泄の介護、衣服の着脱、清拭、入浴介助、身体整容、体位交換、移動・移乗の介助、起床・就寝の介助、通院・外出の介助などが可能になります。
-
施設によっては手当がついたり、給与がアップすることもある
厚生労働省の調査※では、資格のない人と比べて平均給与額(常勤者の月給)に約29,000円の差がありました。
-
就職・転職の際に有利になることもあり、選択肢が広がる
「未経験者歓迎」であっても、複数の応募があった場合は経験者や資格を持った人が有利。また、有資格者のみの募集の施設にも応募可能になります。
-
キャリアアップの次のステップ、介護福祉士実務者研修の講義の一部が免除される
国家資格「介護福祉士」の受験資格である「介護福祉士実務者研修」で、必要な450時間のカリキュラムのうち130時間が免除になります。
※「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」
どこで受講できるの?
都道府県またはその知事の指定を受けたスクールで受講できます。様々なスクールがありますので、自分が無理なく通える学校を選ぶと良いでしょう。
受講には特別な要件はなく、多くのスクールでは申し込み順の受付となっています。受講期間は週1〜2回の受講ならば3〜4か月ほどで、最短1か月というスクールも。130時間の受講が義務付けられていますが、全て通学で学ぶのではなく、通学+通信(40.5時間以内)で学べるスクールもあります。費用は5〜10万円くらいといわれていますが、すでに福祉施設などに就職している場合は勤務先で全額または一部補助が出る場合、またハローワークの訓練資格取得支援制度で受講できる場合もあります。スクールによっては割引制度を設けていることもあるので、複数のスクールを比較検討することをお勧めします。
多くのスクールでは土・日曜日や夜間コースを設置したり、欠席した場合は補講を受けることができたりするため、働きながら学ぶことも可能です。
どんなことを学ぶの?
教室でテキストをもとに学ぶ座学と、実際に体を動かして体験する実習があり、以下の内容を学びます。
どんな試験を受けるの?
カリキュラムで学んだ内容の中から出題される筆記試験です。介護のキャリアアップの第一歩を踏み出すための資格であるため、講義・実習内容をしっかり理解して復習していれば合格できる確率が高い試験となっています。もし、合格できなくても、多くのスクールでは再試験を実施しています。試験合格後に「修了証」が発行され、「有資格」者となります。
実は私もフルタイムで働きながら初任者研修のスクールに通いました。
元々介護の知識はほとんどありませんでしたが、週1回の通学+課題のレポート提出+試験を経て、約4か月で資格を取得することができました!
資格があることで仕事の選択肢が拡がり、給与もアップも見込めますので、これから介護の仕事を始める方、既に働いている方も是非資格取得にチャレンジしてみてください!