CARE NOTE介護のノート
国家資格への通過点！「介護福祉士実務者研修」とは？
介護業界キャリアアップの道
「介護職員初任者研修」では介護に必要となる基本的な事項を学びますが、「介護福祉士実務者研修（実務者研修）」ではさらに一歩進んだ質の高い介護サービスの知識と技術を身につけることができます。また、平成28年からは「実務経験者ルート」での「介護福祉士」受験要件の一つとなっているため、介護の世界でステップアップを狙う方は要チェックの研修です！
介護福祉士実務者研修って何？
以前の「ホームヘルパー1級」と「介護職員基礎研修」を1本化したのが、「介護福祉士実務者研修」です。
国家資格である「介護福祉士」取得のためにはいくつかのルートがありますが、平成28年以降「実務経験者ルート」での受験には「３年以上の介護等の業務に関する実務経験」と試験にプラスして、「実務者研修」が必須となりました。
年齢や学歴・職歴などに関係なくどなたでも受講できますが、「介護職員初任者研修」の知識やスキルを持っている方がスムーズに受講できます。
受講のメリットは？
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医療ケアの基本を学ぶことができる
医療ケアの基礎を学ぶことができ、実務者研修修了後に別途実地研修を受ければ「喀痰吸引」「経管栄養」を行うことが可能になります。
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「サービス提供責任者」になることができる
訪問介護事業所での配置が義務付けられており、訪問介護の計画立案・運営を担う「サービス提供責任者」になることができます。
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施設によっては手当がついたり、給与がアップすることもある
多くの施設で、資格のない方や「初任者研修」の資格保持者と比べて給与や手当の面で優遇されています。平均給与額は資格のない方で251,430円、初任者研修286,100円、実務者研修288,260円、介護福祉士なら314,970円となっており※、その差は小さくありません。
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就職・転職の際に有利になることもあり、選択肢が増える
専門性の高さや「サービス提供責任者」になれることから就職や転職の際に有利となり、より自分にあった条件の就職・転職先を選択しやすくなります。
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「介護福祉士」受験資格が得られる
実務年数が3年以上あれば、「実務者研修」を受けることで、「実務経験ルート」での「介護福祉士国家試験」を受験する資格が得られます。
※（出典：厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」）
どこで受講できるの？
都道府県またはその知事の指定を受けたスクールで受講できます。受講スタイルは通学（スクーリング）や通信があり、平日だけではなく土・日曜日のコースを設けているところも。厚生労働省の「実務者養成施設指定一覧」で全国のスクールを一覧できます。
時間と費用はどれくらいかかる？
初任者研修を取得していない場合は、早くても半年くらいはかかります。費用はおおよそ10〜25万円くらいが主ですが、資格の有無やスクールによって異なります。また、厚生労働省の教育訓練給付金制度の対象者であれば、授業料の一部が給付されますので各スクールに確認してください。勤務先の施設や法人によっては、受講のサポートや補助を行っていることもあります。
どんなことを学ぶの？
以下の教育内容が全20科目で、受講時間数は450時間です。医療的ケアを学ぶ事が初任者研修とは最も異なるところです。初任者研修の有資格者は★印の科目が免除になり、全320時間となります。
※「医療的ケア」は講義50時間とは別に演習を修了する必要があります。
（出典：厚生労働省「介護員養成研修の取扱細則について」より）
どうしたら修了資格を得られるの？
修了試験や資格試験は定められていませんので、通常は20科目450時間の受講で得られます。受講施設によっては簡単な試験を行う場合もありますが、振り落とすというよりは知識の定着度の確認であり、再試験を設けていることがほとんどです。
受講したにも関わらず終了資格を得られなかったケースは、試験の当落ではなく、長い受講時間がネックとなり途中で断念した方が多いようです。特に仕事と両立させたい方は、あらかじめ負担の少ない計画を立てることをお勧めします。
「派遣で働きたい方にとっても、実務者研修はメリットがあります。無資格の方や初任者研修の方と比較すると派遣の場合、時給が100～150円以上高くなります。修了までにちょっと時間はかかりますが、国家資格受験資格の要件ともなっていますし、ご自身のステップアップのために挑戦してみてはいかがでしょうか」