介護に関わるサービスを行う事業所や施設は全国にあり、必要とされる働き方もいろいろ。将来の目標が決まったり、家庭の都合で引っ越したり、自分のライフシテージが変化したとしても、柔軟に働き続けることが可能なところがこの仕事の魅力の一つです。
自分にとってベストな働き方を探してみましょう！

派遣社員

人材派遣会社と雇用契約を結び、実際に勤務する会社（派遣先）に派遣されるという働き方です。
給与は人材派遣会社から支払われます。

派遣先でトラブルがあった場合は間に人材派遣会社が入って対応してくれたり、派遣先が合わない場合も就業場所や環境を変更しやすかったりという面で安心感があります。

また、自分のスキルや経験で勝負できる面白さも。
なお、同じ事業所へ派遣される期間は原則として最長3年となります。

メリット

• 様々な形態の事業所を体験でき、自らのスキルアップに役立つ。
• 人材派遣会社が希望（仕事内容、勤務地／時間）に合わせた事業所を紹介してくれるので、自分で探す必要がない。
• 紹介予定派遣の制度があるため、派遣期間の間で直接雇用として働くべきか判断する期間を設けることができる。
• 契約社員、パートに比べて比較的時給が高い。
• あらかじめ決められた労働時間をオーバーすることは少ない。
• 業務内容や人間関係、給与面などに不満があれば、人材派遣会社を通して交渉や相談ができるため、自分一人で抱え込む／対応する必要がない。
• 派遣先とトラブルがった場合、人材派遣会社が対応してくれるため安心感がある。
• 人材派遣会社からの様々なサポートが受けられる。

デメリット

• 権限や責任のある仕事は、正社員が優先される。
• 基本、同部署での就業は3年の制限がある。

契約社員

1年・3年などと働く期限を決めた有期雇用契約です。

あらかじめ労働条件を決めておくので、ワーク・ライフ・バランスを大切にすることができます。

ただし、契約期間満了後は契約が継続されない場合もあり、安定しているとは言えません。

なお、必ずではありませんが、同一事業所で5年以上働くと、労働期間の定めのない無期雇用契約に移行できる場合もあります。

また、正社員への登用のチャンスもあります。

メリット

• 待遇は正社員に準じている場合が多い。
• 契約した以上の労働を求められることは少ないため、プライベートを重視できる。
• 勤務時間や勤務日数などを短く設定することができる場合もある。
• 副業可能の場合も多い。

デメリット

• 基本的に昇進は正社員が優先される。
• 福利厚生・賞与などはない場合が多い。
• 契約期間が満了すれば、自分が望んでも契約更新されない場合もあるため雇用は不安定。

正社員

一度契約を結べば、基本的に定年まで働くことができます。

また、給与や社会保険・福利厚生なども充実しており、将来設計もしやすくなります。そのため条件の良い事業所は応募が多くなり、ハードルが高くなることも。

また、「安定している」と言っても事業所によって待遇や福利厚生などはまちまち。

「正社員」という言葉だけで決めずに、その事業所が自分の希望に合うのかどうか、事前にしっかり調べて見極めてください。

メリット

• 雇用が安定しているので、生活に対する不安は少ない。
• 基本的に定年まで働くことができる。
• 昇給・ボーナスといった、収入面が安定している。
• 社会保険・福利厚生が充実している。
• 研修や資格取得のサポートがある場合も。将来的なキャリアアップにつながりやすい。
• 責任を持って業務に携われる。
• 事業所内での昇進があり、モチベーションにつながる。
• 資格がなくても働きやすい。
• 何かあった場合のバックアップがあり、安心して業務に集中できる。など

デメリット

• フルタイム勤務の場合、1日のうちの拘束時間は長くなる。
• 業務や勤務に対する自由度は比較的低い。
• 自分のライフスタイルの変化に合わせた勤務形態の変更は難しい場合がある。
• 責任ある仕事がストレスとなる場合もある。
• 副業は不可の場合が多い。
• 事業所によってはシフトで夜勤が入る場合もある。など

パート／アルバイト

パートとアルバイトに違いはありません。介護業界では人材不足に悩む事業所も多く、ピンポイントで働いて欲しいという需要も少なくありません。

せっかく経験やスキルがあるのにご家庭の事情でフルタイムで働くのが難しい方、逆に未経験だけれど介護業界・事業所を体験してみたい方など、パート／アルバイトから始めてみてはいかがでしょうか。

メリット

• ライフスタイルに合わせて、自分の働きたい日時を選んで働くことができる。
• 労働日時を柔軟に変更することができる。
• 未経験でスキルのない方も働きやすい。

デメリット

• 権限や責任のある仕事を任せられることは少ない。
• 正社員に比べると収入や福利厚生面で遜色がある。

独立開業

自分で介護事業を立ち上げる、という道もあります。そのためには法人格を取得したり、介護事業指定申請を提出し指定を受けたりするといった専門知識を必要とする様々な手続きが。資金調達だけではなく、いかに良い人材を確保するかなど、考えなければならないことはたくさんありますが、自分の理想を実現し、より良い社会を作ることに貢献できるという醍醐味があります。

メリット

• 自分の理想の介護を追求できる。
• 多くの人の役に立ち、社会に貢献しているという実感が得られる。
• 高齢化が進行しており、今後もニーズが見込める。
• 事業所を運営するというダイナミックな面白さがある。

デメリット

• 銀行とのお付き合い・資金調達や人事など、本来の介護業務とは異なる部分にも時間を割かなければならない。
• 失敗した場合に、背負うものが大きい。