ONE POINT ADVICE介護のあれこれ ワンポイント解説

収入&待遇をアップしたい!

気になる!介護職の待遇

働く先を選ぶ時、何にこだわるかは人によって異なります。でもやはり気になるのは「収入」と「待遇」。
これらを今よりさらにアップするにはどうずればよいか、考えてみましょう。

給与の高い施設を選ぶ

「介護職」といっても、施設の種類のよって平均給与額が違うのをご存知ですか?厚生労働省の令和4年度の調査結果では平均給与額(常勤、月給)トップ5は、次のようになっています。

  • 1位 介護老人福祉施設(特養) 348,040円
  • 2位 介護老人保健施設 339,040円
  • 3位 介護医療院 320,700円
  • 4位 訪問介護事業所 315,170円
  • 5位 通所介護事業所 275,620円

単純に収入額をアップしたいということであれば、こういった施設を選択するという方法もあります。
ただし、給与額が高ということは、実労働時間が長い・利用者との関わりが大きく身体負担も少なくないといった理由がある場合も。給与額だけで決めるのではなく、働き方や待遇なども合わせて俯瞰的に見て「自分に合っているのか」「働き続けられるのか」を確認することが大切です。

各種手当をつける

資格を取得していない人でも、受け取れる手当もあります。以下に一例をあげますが、雇用形態(直接雇用、派遣など)や事業所によっても異なりますので、就職前に確認しておくことをお勧めします。

介護処遇改善手当

事業所が得た介護職員処遇改善加算を職員に分配。加算は全5区分あり、厚生労働省によると加算額は介護職員1人あたり月額12,000円〜37,000円が目安となります。ただし、支給額・時期・方法などは事業所に委ねられており、一律ではありません。なお、事業所が介護職員処遇改善加算を取得していない、事業所が選んだ配分対象者ではない場合は支給されません。

夜勤手当

24時間体制で利用者をサポートする施設の大半では、直接雇用の場合の夜間勤務に対して夜勤手当がつきます。しかし、夜勤手当は法律で定められているものではないため、金額や要件は事業者によって異なります。ちなみに労働基準法で定められているのは「深夜割増賃金」で、22〜5時までの勤務に対し25%以上の割増、また「時間外割増賃金」では1日8時間の法定労働時間を超えた場合25%以上の割増、となっています。
派遣では「夜勤専従」の場合、時給割増があることも少なくありません。こちらも一律ではなく派遣会社や派遣先によっても異なりますが、おおよそ1.5倍ほどになります。

通勤手当等

全額支給されるのが当たり前のように思いますが、実は通勤手当は施設や法人の規定によって定められており、支給額に制限を設けていることもあるので要確認です。
派遣の場合は一見すると「通勤手当なし」となっていても、実はその分を考慮して、あらかじめ時給を高めに設定しているケースもあります。通勤手当の有無だけでなく、全体を見て考えることをお勧めします。

その他にも事業所によって、年末年始手当、役職手当、住宅手当など様々な手当があります。勤続年数が長い社員に対して特別な休暇と手当が支給されたり、スキルアップのための手当など、独自の手当を設定している施設もあります。基本的な給与額に加えて「自分がそこで働いた際にどのような手当がつくのか?」といったことにも、目を向けてみるとよいでしょう。

資格を取得する

同じ施設で働いていても、資格の有無で給与額は変わります。厚生労働省の調査では令和4年度の保有資格別平均給与額は以下のようになっています。

  • ・介護福祉士 331,080円
  • ・社会福祉士 350,120円
  • ・介護支援専門員 376,770円
  • ・実務者研修 302,430円
  • ・介護職員初任者研修 300,240円
  • ・保有資格なし 268,680円

最も初歩的な介護職員初任者研修でも、保有資格なしの人とは月額平均3万円以上の差が。資格取得に対して事業所がサポートしてくれる場合もありますので、挑戦してみてはいかがでしょうか。
なお、キャムトラ でも資格を保有しない人に対する「初任者研修」の資格取得支援がありますので、ご活用ください。

介護業界キャリアアップの道 キャムトラの資格取得支援キャンペーン

人材派遣会社に登録し派遣で働く

「自分の時間を減らさず収入アップしたい」「正社員にこだわらない」という方は、人材派遣会社に登録するという方法もあります。派遣に切り替えると何がよいのか、キャムトラの営業担当者に聞いてみました。

キャムトラ営業担当者より

「限られた時間で収入アップを望むなら、 “派遣”という働き方はいかがでしょうか。
実は、同じ施設でも自分で直接アプローチするより、人材派遣会社を通した方が時給や待遇が良い場合があるのです。また、一人ひとりの状況や実績・要望に合わせて私たちが事業者と交渉しますので、自分からはちょっと言いにくいかな、というお金の話や要望などもはっきり伝えられるというメリットがあります。
ある施設で週3日働いており、さらに派遣で+1日というWワークで収入をアップしている方もいらっしゃいます。
まずはご自身が働く上で“何に重きを置いているのか”“どう働きたいか”といったことを、私たちにご相談ください」

データ出典:厚生労働省「令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果」