GLOSSARY介護業界用語集

介護業界用語集「設備・用具編」

介護業界用語集

介護・福祉業界で働く方や利用者の身近にある様々な設備や用具の名称を、あいうえお順に並べ解説します。

(令和5年8月1日現在 編集部調べ。法改正などによって内容などが変わることがあります。)

せすめんとしーと[アセスメントシート]

ケアマネジャーが利用者の状況を判断し課題やニーズ等を判断するために、利用者やその家族に生活状況や心身の状況などの聞き取りを行い作成する書類。介護方針やケアプランの作成・他機関との連携の際にも使用します。内容は厚生労働省が定めた「課題分析標準項目」(23項目)を満たしていれば形式は問われません。サービス終了後、2年間の保存義務があります。

くせすふりー[アクセスフリー]

公共建築物などで、身体に障がいのある方や高齢者の利用に配慮した設計になっていること。道の拡幅・手すりの設置・段差の解消・点字案内や警告床材の設置等により、問題なくその建物に近づけ建物内の目的の場所へ到達できるようにすることとされています。

どうようりふと[移動用リフト]

床走行式・固定式・据置式の3種類があり、体をつり上げるか体重を支えることで、自身で移動することが難しい方の移動補助または介助者の負担軽減のために使用する機器。つり具を除き介護保険福祉用具貸与種目。つり具は特定福祉用具販売の対象種目。

ーいーでぃー[AED / Automated External Defibrillator]

自動体外式除細動器。心停止状態になった時、心臓に電気ショックを与えることで心臓の痙攣(細動)を取り除き正常な拍動に戻すための医療機器。必要な操作はコンピュータが指示を出します。2004年7月1日からは医療従事者ではない一般の人も使えるようになりました。

んざ[円座]

ドーナツ型で中央部分が空洞になったクッション。褥瘡の予防や治療のために用いられてきましたが、患部周囲を圧迫するなどのデメリットもあり、日本褥瘡学会の「褥瘡予防・管理ガイドライン」では推奨されていません。

ーじおめーたー[オージオメーター]

純音聴力検査に用いる検査機器。防音室でヘッドフォンを装着し、低音〜高音まで、様々な音をどれくらい聞き取れるかを検査します。

ーばーべっどてーぶる[オーバーベッドテーブル]

オーバーテーブルとも。ベッドや布団をまたぐように設置できるため、起き上がることなく食事や作業ができます。

いじょばー[介助バー]

電動ベッド用の手すり。サイドレールの取り付け穴に装着し、つかみやすい位置に回転させることで、立ち上がったり車いすに移乗したりする際の補助となります。

いだんしょうこうき[階段昇降機]

階段に取り付けたレールに沿って、いす座面や車椅子のまま乗り込めるプラットホームが電動で昇降する機器。

んいよくそう[簡易浴槽]

自力で自宅入浴できず、入浴介助が必要な方のための浴槽。組み立て式や空気で膨らませるもの等があり、ポータブル式なので部屋で入浴することが可能です。また、巡回入浴車にも搭載されています。

[義肢]

切断や障がいなどで失った手足に装着することで、人工的に機能を補うための器具。大きく義手・義足にわかれ、使用目的や切断部位によって、細かく分類があります。障害者総合支援法の補装具の支給対象品目に指定されています。

ゃっじべっど[ギャッジベッド]

ギャッチベッド。頭部や脚部の角度や高さが調節でき、必要に応じてベッド上で上体を起こしたり、膝を曲げたりした姿勢をとることが可能です。特殊寝台、電動介護用ベッドと呼ぶことも。介護保険制度の福祉用具貸与種目となっています。

ゅういんき[吸引器]

自分の力では痰(たん)や唾液等を排出できない方に用い、電気によって陰圧となったチューブで痰や唾液を取り除きます。痰の吸引は、以前は医師でないとできませんでしたが、2012年より喀痰吸引等研修を修了した介護職員も可能になりました。

ゅうにゅうき[吸入器]

ねぶらいざー[ネブライザー]の別称

んきゅうつうほうそうち[緊急通報装置]

センサーが異常を感知したり、自ら緊急ボタンを押したりすると、管理者や警備会社等に異常を通報するシステム。高齢者の自宅だけではなく、サービス付き高齢者住宅などの施設でも導入されています。マットを踏むと通報するコールマット、介助バーを握ると通報する解除バーコール、窓・扉を開けると通報するドアコール、そのほかにも車いすや便座から立ち上がると通報するシステムなど、多岐に渡ります。

るまいす[車いす]

歩行が困難な方が使用する移動のための補助器具。利用者が車輪を回す手動式、電気で動く電動式、介助者が操作する介助用車いすなどの種類があります。自走用標準型車いす、普通型電動車いす、又は介助用標準型車いすが介護保険制度の福祉用具貸与種目となっています。

りーぱっど[ケリーパッド]

入浴が困難な方等の洗髪をベッド上で行う際に用いる介助器具。空気を入れて膨らませたパッドの中で洗髪し、汚れた水が一方向に流れるようになっています。入浴に比べて体に負担がかかりません。

しかけべんざ[腰掛便座]

排泄を助けるための器具。和式便器の上に設置し洋式のように腰掛けて使えるようにするもの、洋式便器の上に置いて高さを調節するもの、電動またはスプリングで立ち上がる際に補助するもの、便座・バケツ等のセットで持ち運びが可能なポータブルトイレがあります。

れくてぃぶはうす[コレクティブハウス]

センサーが異常を感知したり、自ら緊急ボタンを押したりすると、管理者や警備会社等に異常を通報するシステム。高齢者の自宅だけではなく、サービス付き高齢者住宅などの施設でも導入されています。マットを踏むと通報するコールマット、介助バーを握ると通報する解除バーコール、窓・扉を開けると通報するドアコール、そのほかにも車いすや便座から立ち上がると通報するシステムなど、多岐に渡ります。

しこみべんき[差し込み便器]

仰向けの姿勢のまま臀部の下に差し込んで使用する便器。ベッド上での生活が主となり、自力での移動が難しい方向けで、自身で尿意・便意を伝えることができ、寝た姿勢で腰を浮かすことができる場合に使用します。

じょぐ[自助具]

高齢や障がい等で身体に不自由がある方が、少しでも自分の力で生活に必要な動作ができるように補助するための道具。口に当たる角度が工夫されたカトラリーや倒れにくい食器、柄の長いブラシ、片手で扱える爪切りなど、様々な自助具があります。

どうたいがいしきじょさいどうき[自動体外式除細動器]

えーいーでぃー[AED]の別称

どうはいせつしょりそうち[自動排泄処理装置]

寝たきりなどでトイレに行くことができない方、尿・便を自力で排泄するのが難しい方が用いる排泄器具。特殊尿器とも。レシーバーで受けた排泄物は自動的に吸引され、ベッドサイドに置いたタンクに溜まります。尿・便共に処理できるもの、陰部の洗浄乾燥もできるもの等いくつかの種類があります。

るばーまーく[シルバーマーク]

一般社団法人シルバーサービス振興会によって、高齢者に対して良質なサービスや商品を提供していると認定された事業者に交付されるマーク。訪問介護・訪問入浴介護・福祉用具貸与・福祉用具販売・在宅配食サービスが対象となっています。

んこうこうもん[人工肛門]

すとーま[ストーマ]の別称

とーま[ストーマ]

大腸がんや膀胱がんの治療で直腸や膀胱を切除したときに、腹部に設置する便や尿の排泄口。皮膚保護剤である面板と袋(ストーマ用装具)を装着し、排泄物を受け止めます。ストーマ用装具は障害者総合支援法日常生活用具給付等事業の排泄管理支援用具に該当します。

とれっちゃー[ストレッチャー]

自分で歩行できない・車いすを使えない状態にある病人やけが人を、身体になるべく負担をかけずに運ぶための車輪付きベッド。高さ調節や担架の取り外しができるもの、折りたためるものなどの種類がある。

らいでぃんぐしーと[スライディングシート]

体位変換・ベッド上での移動や移乗時の介助する側・される側の負担を軽くするために用いる、内側が滑りやすく加工された筒状のシート。トランスファーシートとも。

らいでぃんぐぼーど[スライディングボード]

介護を受ける方を座った姿勢のまま滑らせることで、ベッドから車いすへの移乗等の補助をする板状の器具。

ろーぷ[スロープ]

車いす等で容易にアクセスできるよう、建物の入り口などに設置されたゆるやかな傾斜。

うぐ[装具]

身体の疾病の治療や障がいの軽減を目的に用いられる器具。治療に用いる治療装具、障がいが残った後に用いる更生用装具などがあります。使用箇所によって、下肢装具、靴型装具、体幹装具、上肢装具に分けられます。補装具の一種です。

いいへんかんき[体位変換器]

ポジショニングツールとも。仰臥位から側臥位への変換といった、ベッド上での寝返り等の姿勢変換に用います。少ない力で容易に変換が可能なクッションタイプのものや、電動で自動的に動くものなど、様々なタイプがあります。

くしゅしんだい[特殊寝台]

特殊な機能のあるベッドのことで、介護ベッド・電動ベッド・ギャッジベッド等を指します。電動で頭・脚部の角度や床板の高さが調節でき、利用者は寝たままの状態で上体を起こしたりできます。サイドレールを取り付けることができないと、介護保険制度の「特殊寝台」にはなりません。介護保険制度の福祉用具貸与種目。

くていふくしようぐ[特定福祉用具]

介護保険制度の福祉用具の中で、入浴や排泄等で直接肌に触れるため「貸与(レンタル)に適さない」と厚生労働大臣が指定した用具。腰掛便座・自動排泄処理装置の交換可能部品・入浴補助用具・簡易浴槽・移動リフト用つり具を指します。要支援1~要介護5と認定された方が都道府県の指定を受けた事業者から購入した場合、介護保険給付の対象となります。

らいしゃんぷー[ドライシャンプー]

大量の湯・水を必要としないため、寝たきりや体調不良等の方に対してベッドの上でも使用できるシャンプー。

らんすふぁーしーと[トランスファーシート]

すらいでぃんぐしーと[スライディングシート]の別称

ゅうよくほじょようぐ[入浴補助用具]

利用者の入浴を補助する器具で、入浴用いす(シャワーチェア)・浴槽用手すり・浴槽内いす・入浴台・浴室内すのこ・浴槽内すのこ・入浴用介助ベルト等があります。介護保険制度の福祉用具購入費支給対象。

んちしょうろうじんはいかいかんちき[認知症老人徘徊感知器]

はいかいかんちき[徘徊感知器]」の別称

ぶらいざー[ネブライザー]

吸入器。液体の吸入薬を霧状またはガス状にして直接気道に送るための機器。喘息や気管支炎、肺炎、副鼻腔炎などの治療に用います。

いかいかんちき[徘徊感知器]

認知症の方が徘徊し屋外に出ようとした時や、施設内の特定の場所を通過した時等に感知し管理者や家族、介護職員などに通知する機器。赤外線センサーや重量センサーによって動きを感知するもの、利用者が身につけた子機が親機から離れた際に通知するものなどがあります。「認知症老人徘徊感知器」という場合もあります。

いせつよそくしえんきき[排泄予測支援機器]

膀胱内の状態を超音波で感知して尿量を推定、排尿のタイミングを通知する機器。介護者の負担を軽減し、尿意が低下した方でも失禁を減少し、トイレでの自立排尿につながります。

ぇいすしーと[フェイスシート]

利用者の方とそのご家族の状況を一覧にまとめた情報記録ツール。氏名・年齢・性別・住所・職業・家族構成・病歴・薬歴・健康状態・注意事項等、聞き取りをした内容が記載され、多職種での情報共有に用いられます。決まった形式はなく、各施設で制作しています。

くしきき[福祉機器]

福祉用具[ふくしようぐ]」の別称

くししゃりょう[福祉車両]

高齢の方や障がいのある方が乗り降りしやすいよう、あるいは運転しやすいように作られた車両。車椅子で乗り降りできるリフトや運転をサポートする装置等が装備されています。国や自治体によって税金の減免や助成がある場合もあります。

くしようぐ[福祉用具]

「福祉用具の研究開発及び普及の促進に関する法律」で、「心身の機能が低下し日常生活を営むのに支障のある老人又は心身障害者の日常生活上の便宜を図るための用具及びこれらの者の機能訓練のための用具並びに補装具」とされています。福祉機器、介護用具、介護用品等ともいわれます。

こうき[歩行器]

自立歩行が難しい方の移動を補助する道具。4本の脚と体を囲むフレームで構成され、上肢で体を支えて足腰の負担を軽減し、歩行時の姿勢と安定性を維持できます。脚に車輪がついたものを「歩行車」といいますが、介護保険制度対象の区分では「歩行器」という名称だけが用いられています。

こうしゃ[歩行車]

ほこうき[歩行器]」の別称

こうほじょつえ[歩行補助杖]

歩行の際の身体の安定や下肢への負荷の軽減のために使われる杖のこと。転倒リスクが減り、自力で歩くことができるため、外出意欲が高まります。シャフトに地面と平行のグリップがついたT字杖、腕を通すカフのあるロフストランド・クラッチ、接地箇所が複数に分かれている多点杖等の種類があります。

じしょにんぐつーる[ポジショニングツール]

たいいへんかんき[体位変換器]」の別称

そうぐ[補装具]

障がいで失われた身体機能を補完・代替するための用具。「障害者総合支援法施行規則第6条の20」では、「障害者等の身体機能を補完し、又は代替し、かつ、その身体への適合を図るように製作されたものであること。障害者等の身体に装着することにより、その日常生活において又は就労若しくは就学のために、同一の製品につき長期間にわたり継続して使用されるものであること。医師等による専門的な知識に基づく意見又は診断に基づき使用されることが必要とされるものであること」と定義されています。

ーたぶるといれ[ポータブルトイレ]

持ち運び可能な簡易便器。介護の現場では、離れた場所にあるトイレまでは行けなくても、自力で排尿・排便ができる方のために、居室・ベッドサイド等に設置して使用します。

かそうこうしきりふと[床走行式リフト]

キャスター付きのリフト。介護を受ける方の身体をシートでつり上げた状態で、キャスターで自由に床面を移動し移乗等を行います。固定しないため工事が不要で、簡易に使用できます。

にばーさるでざいん[ユニバーサルデザイン]

年齢・性別・国籍・障がい等に関係なく、全ての人が使いやすいよう配慮されたデザインのこと。食品から食器、身の回りの小さな物から、家具、建物や乗物、施設など大きなものまで、様々な場面で用いられます。

くせいたい[抑制帯]

手術後の患者や、精神病の興奮状態にあるといったような安静が必要な患者の安全確保に用いる帯状の道具。なお、身体抑制は「生命又は身体を保護するため緊急やむを得ない場合を除き」行ってはならないとされています。

ーちゃー[リーチャー]

先端にフックなどがついた棒状の器具で、手が届かない離れた場所にある物を操作したり、取り寄せたりすることに使用します。

しょうせんさー[離床センサー]

ベッドからの転落や転倒、徘徊等の対策として用います。ベッド、ベッド柵、枕、マット、床、居室の出入り口等に設置し、圧や荷重・接触を感知したり、超音波や赤外線で動きを感知したりして、管理者等に通知します。

すぴれーたー[レスピレーター]

自力で呼吸ができなくなった方に対して用いる、人工呼吸装置(人工換気装置)。